例えば風邪を引いてお医者さんにかかるとします。診察室では、まずノドを見て、リンパ節を触って、呼吸音を聴診して・・・というように、診断をすすめていきますね。もちろん当院でもそのように治療や検査をすすめていくのですが、ここでは泌尿器科専門治療や検査についてお話しします。 といっても、違うところは患者様を診察する前にまず尿を採取してもらうことぐらいです。
その後は、患者様とお話をし、症状をお聞きして、診察、検査と進めていきます。
採取した尿にはいろいろな情報が含まれています。まず遠心分離器を使って尿を分離し、さらに特殊な染色液で細胞成分などを染色します。ここまでの作業に最低20分~25分ぐらいかかってしまいます。(^_^;)
出来た標本を、顕微鏡で観察して、膿(ウミ)や血、細菌、内臓から剥がれ落ちた細胞、腎臓などの炎症を示す円柱成分、結石の成分などが混じっていないかを調べます。また細菌の遺伝子や、がん細胞の有無、特殊なホルモンや、がんのマーカー、代謝産物などが含まれていないかなどを調べます。尿の検査はとても重要ですね。
さらに、患者様がどのような内科的な基礎疾患を持っているか、などを知る事が必要になることもよくありますので、必要に応じて血液検査、心電図、負荷心電図、ホルター心電図、呼吸機能検査、聴力検査、睡眠時無呼吸検査などを行います。 その結果、泌尿器科の病気?と考えて来院された患者様に、糖尿病や肝臓病、睡眠時無呼吸症候群、甲状腺疾患etcが見つかることもよく経験します。さらに詳しい検査が必要なときには、当院のすぐ近くに名古屋市医師会健診センターがありますので、MRIやCTなどの検査を依頼し、人間ドックでは見つけられなかった病変が見つかることもよくあります。このようにして、診断・治療を進めていきます。
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